未婚当然時代 – 事実婚と結婚しない夫婦の「絆」な生き方を選ぶ道

「未婚当然時代」

 

婚活に励んでいる人は、結婚をしたい、あるいは結婚しなきゃ、と思って取り組んでいると思いますが、「もし結婚できなかったら」について考えたことはあるでしょうか?

 

「いや、私は絶対結婚できる、する!」と強く思っている方も多いかもしれませんね。結婚しない人生についてはあまり考えていない、考えないようにしている、という人もいると思います。でも、万が一はあり得ます。もし結婚しなかった時、結婚をあきらめた時、どんなふうにその後の人生について考えたら良いでしょうか。

 

「未婚当然時代」は、元NHKディレクターである、にらさわあきこさんが記した「未婚問題」について取り上げた新書です。にらさわさんが様々な立場の男女に対して行ったインタビューを中心に、現状を分析し、さまざまな提言を行っています。

 

結婚率が下がり続ける中で、結婚したい人が結婚に至るには誰が何をすればいいのか、また、結婚しない場合の“絆”にはどのようなものがあり、どうすれば作ることができるのかについて考えていく内容になっています。

 

 

結婚が決まらない理由

例えば婚活サイトに登録したらたくさん申し込みが来るような、結婚を選べる立場にあるのに、結婚がなかなか決まらない、という話はよく耳にします。にらさわさんも、そんな男性へのインタビューを行っていました。

 

なぜ結婚が決まらないかと言うと、「相手を選んでいるから」。もちろん、生涯ともに過ごす相手ですから、選ぶのは当然のこと。でも、結婚が決まらない人は、「分かりやすい価値」を、相手に求めてしまうそうです。でも、物のような分かりやすい価値は、本来、人にはないもの。それを探し続けてしまうのが原因だそうです。

 

「この人でいいのかな」と迷ってしまうことや、「もっといい人がいるのでは」と思うことはあるかもしれません。しかし、完璧を求めれば求めるほどきりがなく、どこで妥協できるのかが、結婚できるかできないかの境界線なのかもしれませんね。

 

一人ではなく伴走者と

今、「お見合い恋愛時代」が来ているそうです。お見合い結婚事態の数はさほど増えているわけではないのですが、一人がお見合いする回数が増えているのだとか。大手結婚相談所でのお見合いとネット婚活との大きな違いは、まず身分証明がしっかりしていること。そして、仲介員が「口添え」を書くことなどにあります。

 

こういった結婚相談所の仲介員などの

「伴走者」の力が、これからの未婚者の絆づくりを支えるのかもしれない

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とにらさわさんは書いています。

 

婚活をしていると、自分に自信がなくなったり、方向性が分からなくなったりすることはよくあることです。そんなとき、不安定になりがちな心を支えてくれる存在、客観的なアドバイスをくれる存在はとても貴重です。

 

結婚相談所の所員は知識も豊富ですし、その立場的にも一番気軽に相談できる人材だと思いますが、友人や「一緒に婚活をしている仲間」などでもいいと思います。一人で婚活を戦わず、誰か一緒に戦ってくれる人を見つけるのが、結婚成就への鍵になりそうです。

 

 

地方移住もアリ

本作の中で、都会に居場所がないと感じ、地方に移住した女性へのインタビューが載っています。彼女がどのように地域になじみ、地方の人達と絆を作っているかが書かれていて、とても興味深い内容です。また、地方移住を前提としたお見合いに積極的に参加する女性へのインタビューも載っています。

 

「地方移住」について考えたことはありますか?実は、都会よりも地方の方が結婚支援に力をいれているので、結婚相手を見つけやすいかもしれません。第11章では、「自治体の結婚支援とつながりの可能性」として、地方自治体の結婚支援の実態が載っています。

 

また、都会にはない地域の人たちとの結びつきに、居心地の良さを感じる人もいそうです。住む場所には特にこだわらない人は、地方で開かれているお見合いイベントなどに参加してみるのもいいかもしれません。

 

いくつになっても婚活はできる

「生涯未婚率」という言葉をよく目にしますが、これは「50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人間の割合」を意味するそうです。

 

つまり、50歳で未婚だと、その後も一生未婚だとみなされるということですね。でも、50歳以上になってから結婚する人もかなり増えているようです。

 

何歳になってももちろん結婚はできますが、「婚活」となると、若いうち、それも20代が圧倒的に有利、30代でも後半は厳しい、というイメージがあります。

 

しかし、にらさわさんのインタビューによると、「50代でもたくさんの男性からお見合いの申し込みがある」そうです。その人が美人で若く見えるから、という条件もあったかもしれませんが、50代にも一つの婚活市場が形成されているそうです。

 

いくつになっても婚活という形でのパートナー探しは可能、と考えると、あまり年齢のリミットを気にしないでいられそうです。

 

“絆”とは

ここまで、作中にも「絆」という言葉がたくさん出てきますが、にらさわさんが考える夫婦の絆とは、「時間・空間」と「思い」を共有することだそうです。そして、そこの未来へ続く信頼性を加えたものが、夫婦の絆に代わる新しい絆になるのでは、と書かれていました。それを結ぶ相手は、兄弟、友人、同僚、地域の人と、人それぞれです。

 

結婚をしないからと言って「ひとりきり」とは限りません。友達が大勢いる人もいれば、妹夫婦と仲が良い人もいます。インタビューでは、シェアハウスに暮らす若者が出てきます。

 

また、にらさわさんは、「絆を作るということは愛情を注ぐ先を作ることなのかもしれない」、と書かれています。『愛情を注ぐ行動を繰り返していくことで、相手からの信頼を得、また、自分も信頼を得たと確信を持つことで、「絆を得た」と思えるのでは』という文には、なるほど、と思います。

 

もし結婚しなくても、「結婚をしないと、将来一人きりになる」という不安を抱く必要はなく、自分が愛情を注ぐ相手、「絆を結んだ誰か」とともに、楽しく暮らせるのではないでしょうか。

 

絆とは、結婚とは

作中では、絆の深め方について、「見返りを求めず他者のために働く」「ちょっとした貸し借りが信頼関係を深める」「自分の時間や大切なものを犠牲にして、他者に費やす」などといった文言が出てきます。こういった言葉は、婚活だけでなく、身近な人との関係づくりに悩んでいる人にも参考になりそうです。

 

おわりに、にらさわさんは「結婚や家族制度について考え直すときがきている」と述べていました。「自分には本当に“結婚”が必要なのか?」と見つめなおし、結婚や他者とのかかわりについて改めて考えられる一冊だったと思います。

 

 

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