婚活本「生涯未婚時代」の書評|結婚しない生き方も良いんじゃないかな

結婚をしたい人、しない人、したいけどできない人、仕方なくした人…と世の中にはさまざまな人がいると思いますが、時代の移り変わりとともに結婚の価値観が変わり、また社会状況も変化しています。

 

「生涯未婚時代」は、社会学者である永田夏来さんが記した、家族社会学の新書です。かなり真面目な内容なので、気軽には読めないかもしれませんが、データに裏打ちされた理論は参考になると思います。

 

「結婚する人生もしない人生も同じくらい尊い」と帯に書かれていますが、婚活、つまり結婚がしたい人に向けたものというよりは、「結婚はみんなが当たり前にするものだ」という旧来の価値観に縛られた人、あるいは「結婚したくないけどしなくちゃいけないのかな」と思っている人が読むことで、励まされたり、新しい価値観を得ることができたりするのではないかと思います。

 

 

結婚をしない、未婚率の増加

2015年のデータによると、生涯未婚率は女性14.05%男性23.37%となっているそうです。男性の約4人に1人が、一生を結婚をせずに終えるということに、まず驚きました。でも、男性の方が女性よりも未婚率が高い、というのは、なんとなく納得がいきます。

というのも、女性の方が、「若いうちに結婚をして子どもを持つべき!」というプレッシャーをかけられているように感じるからです。

 

そして、2030年には女性の4人に1人、男性の3人に1人が生涯未婚者になる見込みだそうです。未婚率が高いのは社会問題の一つではありますが、結婚をしない、という選択が決してごく少数派ではない、ということが分かります。

 

若者はそもそも結婚を考えてない

結婚をしたいのが当たり前、という考え方はもう古いのかもしれません。ではしたくないのかと聞かれればそうではなく、多くの若者が「場合による」と考えているそうです。絶対したいわけでもしたくないわけでもない、でもいい人がいたりきっかけがあったりしたらする。そんな風に考えている若者が増えているそうです。

 

よく考えてみると、確かに、「そもそも相手がいないから結婚をしない」という人もいますが、「相手はいるけれど、“結婚”に意味を感じないからしない」という意見も、ここ数年で耳にするようになった気がします。そもそも結婚にこだわらないという考え方の人が増えているのかもしれません。

 

 

 

経済力と結婚

本文中で印象に残ったのは、「経済力があれば男性はモテるのか」という見出しです。婚活女性は年収の高い男性を好む、という先入観があるかもしれませんが、まずそこに、「結婚して子供を育てていくと考えた場合、どうしても男性の収入に頼らなければならない」という現実があります。

現代の日本は、女性が子育てをしながら働こうと思っても難しいのが現状です。でも、女性が結婚相手に求める条件は、「人柄」「家事能力」「仕事への理解」なんだとか。

 

様々な婚活本でも、「年収の高い男性がいい!と思って婚活していたけど、最終的には年収関係なく人柄で決めた」という人が大勢います。さらに本文中には、「結婚ができないのは、経済力ではなくて景気のせい」とも書かれています。

男性でもし年収を気にしている人がいたら、「年収が低いから婚活がうまくいかない」ということはない、と希望が持てそうです。

 

 

 

考え方を変える

六章の冒頭に、『「結婚・出産を経て配偶者と添い遂げる」とか「正社員になって定年まで働く」と言った価値観を社会で共有できなくなってきている。その軌道を修正するために議論や政策が実施されているが、恋愛や結婚、家族の「あるべき姿」について再検討する方がよほど必要かつ有意義』と書かれています。

 

今は結婚の価値観が大きく変わっている、転換期の時代なのかもしれません。「結婚しなきゃ一人前じゃない」という旧来の価値観と、「結婚はしなくてもいい」という新しい価値観の間で迷う人が多いのではないかと思います。一度、「自分は本当に結婚したいのか?自分の人生に結婚は必要なのか?」と、自分の価値観を見直してみると、婚活の取り組み方も変わってくるのではないでしょうか。

 

少し話は違うかもしれませんが、「絶対結婚しなきゃ!」と意気込んで婚活するよりも、「まあ結婚してもしなくても…」と気軽な気持ちで取り組んだ方が、なんとなくうまく行きそうな気がします。もし行き詰っているのなら、考え方を変えてみると、上手くいくかもしれませんね。

 

 

 

他者を尊重する

六章には、「自分と違う選択をした人々に寄り添いながら、それぞれの人生を尊重する。こうした思考を持つ人を増やすことが、生涯未婚時代を明るく照らす」という内容も書かれています。

 

みんなが結婚をしているから、絶対に自分もしなければいけない、と考える必要はなく、また、自分がしたことはみんなするべきだと強制せず、お互いにそれぞれの選択を尊重することができたら、それだけでだいぶ生きやすい世の中になるように感じました。

 

 

まとめ

結婚はしなくちゃいけないものではない、と思えるので、「周りがうるさいから婚活をしているけど、ほんとは結婚をしたくない…」と思っている人、あるいは、「自分の子どもや兄弟が結婚をしないけど、このままで大丈夫なの?」と心配している人におすすめの一冊だと思います。

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